サービス業の国際化が難しい理由とは?
カテゴリ:サービス業 海外ビジネスのヒント 海外進出について
本日は、サービス業の国際化についてお伝えしたいと思います。
楽天も、海外展開ではほとんど全て失敗しています。
日本のサービス業の海外展開は、いつも困難を極めます。
日本のサービス業が国際化しづらい理由は様々ありますが、
まずわかりやすい理由としては、
日本で画期的なサービスであっても
海外では「ぱくられることが多い」ということが上げられます。
例えば日本で大ヒットしている
結果にコミットするジム「ライザップ」を
中国にもっていったとしても
1-2年もすれば、そのノウハウをぱくった従業員が
同じ業態でサービスを始めてしまうでしょう。
二つ目は「言葉・グローバル人材の問題」があります。
日本の一流企業でも、
海外において現地社員を束ねて
マネジメントを遂行できる人員は非常に限られています。
この点、飲食業界は例外ともいえ、
マネジメントができなくても大丈夫とはいいませんが
ある程度はシステムで回すことができ
味がよく、味の現地化に対応し、
サービスのマニュアル化で対応できるので
比較的成功確率が高い業種であるといえます。
私もここ2年以上サービス業の国際化セミナーで学んでいますが、
海外展開成功例の8割は飲食業です。
三つ目には、
言葉の問題なども含みますが「現場マネジメントの難しさ」が挙げられます。
サービス業においては、お客様と接する「現場」がもっとも大切です。
あの大ヒット映画「踊る大捜査線」ではないですが、
ビジネスでは、すべては現場で起こります。
たとえば、目新しいアイデアがあり、
戦略、内装、味が素晴らしいレストランでも、
お店でのスタッフの接客が悪ければ、
the endです。
レストランであれば、
味がすごく良くても「こんな店二度とくるか!」となってしまいます。
ホテル、レストラン、航空会社、不動産賃貸業、学校など
それぞれの現場でサービスを提供するスタッフの「質」が
会社の命運を握っていると言っても過言ではありません。
現場での対応の瞬間のことを、
経営用語では「Moment Of Truth」と呼ぶこともあります。
顧客との接点である「Moment Of Truth」で
いかに顧客の信頼を得て喜んでいただけるかが重要なカギです。
以上見てきたとおり、日本のサービス業の国際化は容易ではありません。
とはいえ、全てダメか、というとそんなことはありません。
先に挙げた飲食業の他では、コンビニは成功しやすい業種です。
既に、例えばタイにおいて、セブンイレブンが大成功を収めています。
理由は、コンビニそのものが日本で発展したものであり、
海外において競争がないこと。
また日本においても、運営がすでにマニュアル化されており
いわゆるアルバイトでもデイリーのオペレーションを
回すことができる数少ない業態であるからです。
サービス業の国際化は「マニュアル化」がキーワードです。
(編集後記)
日本人は世界標準では、謝りすぎるとよくいわれます。
本日も電車にのっていたら
「昨日は雨の影響で電車が2分遅れお客様にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫びします」
とアナウンスがありました。
これを聞いて私は、
電車の遅延は自然天候が引き起こしたことだから仕方ないので謝る必要はないのではないか
と思いました。
みなさんはどう思われますか。
米国では一般に、
謝罪=自分に非がある=自分の責任
との構図で判断されるケースが多いので、
米国人は謝らないといわれます。
日本人にとっては「まず謝れよ!」と思う場面でも、
米国人は言い訳を並べることがよくあるのですが、
米国人は別に言い訳をしているのではなく、
事実の説明をしていると思っているケースがほとんどです。
こういう文化背景の微妙な違いも、
海外ビジネスでは大きな影響を与えることがよくあります。
商品・技術 海外大ヒット化コンサルタント
フォワード・インターナショナル株式会社
代表取締役 山本利彦
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