今年 アセアンの注目国はどこか
カテゴリ:海外進出について
皆様、遅ればせながら明けましておめでとうございます。
本年もこのコラムをどうぞよろしくお願いします。
このコラムは年末年始と2回お休みをいただきました。
新年初めてのコラムとなります。
尚、メルマガの発行はこれまで週一回としておりましたが、
今年からは、内容に変化を持たせながら
頻度を大幅に増やしていく予定です。
楽しみにしていてください。
さて1月なので今年の事業計画、個人の人生計画など
様々な計画を立てる時期かと思います。
私も年末から年始にかけて
年間の大まかな事業計画を練り、
今月中にはもう少し詳細に戦術レベルまで落とし込みます。
また5年後までの中期計画も策定予定です。
そんな中、
今年こそはアジア・アセアン進出をとお考えの
企業も多いかと思います。
とはいえアジアといっても10カ国以上あり、
どの国に進出してよいものかと迷っている方も
多いのではないでしょうか。
製品、業種により選択する国の基準は変わってきます。
例えば「消費財を販売したい」ということであれば、
ミャンマー、カンボジアなど平均国民所得が低過ぎる国は、
難易度が高いです。
理由はシンプルに、所得がまだ高くないので、
日本製の高い物はあまり売れないからです。
よくそういった国でも
富裕層に販売すればいよいとの声を聞きますが、
コンセプトとしては成り立つものの、
「その富裕層がどこにいて、どこでどのように買い物をしているか」
という事が細かく把握できていないと実際の販売にあたっては難儀します。
極端にいえば「富裕層のリスト」があれば簡単なのですが、
そのようなリストはなかなか手に入りません。
いずれにしても、
日本の周辺には成長の可能性を秘めている国が沢山あります。
これは我々日本人には大変有利です。
アセアン各国は、
欧州やアメリカと比べても
心理的にも距離がぐーんと近く感じるのではないでしょうか。
本日は俯瞰的に見て
アジア・アセアンの一押し国、フィリピンのお話をしたいと思います。
IMFによると、フィリピンの経済成長は順調で、
2016年の経済成長予測は6.3%で中国と同じ。
ベトナム(6.4%予想)を若干下回る程度です。
ちなみにタイは3.2%成長、インドネシアは5.1%成長予想です。
一人あたりのGDPは日本の10分の一以下の約3000ドルで、
まだまだ伸びしろがあります。
人口は1億人を越えており、
アセアンの中では一番調子のよい国です。
このところ中国を筆頭に、
明らかに新興国の成長は鈍化しております。
中国の成長率は、実質マイナスとの識者の見方もある中、
フィリピンの成長は目覚ましいものがあります。
フィリピンが注目に値する根拠として、以下が上げられます。
1.政治が安定している
アキノ大統領の任期は今年4月で終わりますが、
アキノ大統領の功績により
政治が極めて安定し経済が発展しました。
今年5月に大統領選挙がありますので要注目です。
2.人口が多くしかも若い
人口は1億人を越えています。
毎年2%も人口が増えており、世界13位の大国です。
平均年齢はまだ23歳です。
3.英語ができる
フィリピン人で高等教育を受けた人は皆英語ができます。
小学校から英語が必須になっています。
4.人材が優秀
アジアの大企業では、
フィリピン人の会計士が主要ポストで多く働いています。
頭の良さには定評があります。
5.ホスピタリティがある
フィリピンの最大の輸出品は「人」である
と言われるほどフィリピン人の在外滞在者は多いのです。
フィリピン経済の約10%は
海外から本国への仕送りと言われています。
日本の経済に例えると、50兆円の規模ですから
その巨大さがおわかりになると思います。
世界のホテルで働くメイドで最大なのはフィリピン人と言われ、
家事一般に得意で勤勉ということが知られています。
フィリピンは発展途上国にもかかわらず、
経済のうちサービス業が占める割合が55%を越えています。
親日国としても知られています。
進出にあたりお薦めの産業としてはサービス産業がよいでしょう。
BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)、IT、飲食業などが有望です。
アセアンの中ではそれほど知名度は高くないフィリピンですが
一度詳しく研究してみてはいかがでしょうか。
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