アメリカが契約社会になる理由
カテゴリ:海外進出について
こんにちは。
東京はこのところ天気がずっと悪くうんざりですね。
洗濯物が乾きません (苦笑)
さて、本日も先週に続き「異文化理解」についてお伝えします。
日本人は国際会議で発言が少なくシャイであるとよく言われます。
一方、インド人は国際会議でよく発言をし議事進行を妨げるくらいです。
このような違いはどこからくるのでしょうか?
その答えのヒントとなるのが「異文化理解」です。
海外ビジネスで成果をあげるためには
「異文化を理解する」ことは最も大切な要素です。
異文化理解、異文化コミュニケーションの世界で
最も有名な考え方の一つに
「ハイコンテクスト文化・ローコンテクスト文化」というものがあります。
コンテクストとは「文脈」とか「背景」といった意味です。
つまり「ハイコンテクスト」とは言語、歴史など文脈、背景を共有している文化、
「ローコンテクスト」とはその背景(コンテクスト)を共有していない文化ということです。
具体的に説明しましょう。
日本は単一民族で島国です。
言語は同じで何先年もの歴史を共有しています。
日本のようなハイコンテクストな国では、
コミュニケーションの際その背景いちいち説明することなく
空気を読むような微妙なやりとりがかわされます。
対照的にアメリカのように、共有する歴史が数百年しかなく
世界各国からの移民で成り立っている国では
歴史、言葉、習慣などバックグランドが大きく異なります。
共有する「コンテクスト」をほとんどもっていないため、
アメリカ人はコミュニケーションを行う際、
曖昧で誤解を生む可能性を排除しできる限り明確に内容を伝えようとします。
海外ビジネスで成果をあげるためには、海外でのビジネスパートナーなどとの
効果的なコミュニケーションをスムーズに行うことが、
最も大切な要素になりますから、
このような世界のコンテクスト文化の違いを理解することの
重要性が高いことはおわかりになるでしょう。
日本は、世界の中で最もハイコンテクストな文化を持つ国に位置づけられています。
裏を返せば、世界の国から見ると、
日本人は「言葉が足りない傾向」にあるということです。
日本人には、
アメリカ人のようなローコンテクストなコミュニケーションは、
「わかり切った事をくどくどと口にする」と感じる傾向があるでしょう。
アメリカ社会が、契約社会になる理由のひとつはここにヒントがあります。
自国では良いとされるコミュニケーション手法が、
他国では必ずしもよいとはされないことが頻発しますので、
国際的場面でのコミュニケーションはより慎重に行わなければいけなくなります。
アジア各国は、ハイコンテクスト文化である国が多く、
日本ほどではありませんが、
中国、韓国、インドネシア、などもハイコンクストな文化をもつ国々です。
一方、アメリカ、オーストラリア、カナダ、オランダ、ドイツなど
アングロサクソン系民族は、ローコンテクスト文化を持つ代表的な国々です。
異文化理解力とは、これらの違いを理解し、受け入れることから始まります。
そのスキルがないと
「中国人はどうも日本人とはやり方が違うのでやりにくい」
「アメリカ人とのコミュニケーションは難しい」
とストレスが溜まり、海外ビジネスでは成果を上げることが難しくなります。
来週は、更に具体的な実例を用いて
異文化理解、異文化コミュニケーションのコツを説明します。
商品・技術 海外大ヒット化コンサルタント
フォワード・インターナショナル株式会社
代表取締役 山本利彦
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