アジアでビジネスを行う際に最も大切なこと
カテゴリ：海外ビジネスのヒント 海外進出について
東京は本日酷暑でした（苦笑）。
西日本は梅雨が明けたようですね。
連休をいかがお過ごしでしたでしょうか。
連休のさなか、ソフトバンクが英国の半導体設計会社のARM社を
なんと3.3兆円で買収するとのニュースが入ってきました。
孫さんは本当にアグレッシブなビジネスマンで尊敬します。
さて私は、先日日本の展示会であるタイの企業を訪問してきました。
以前一度だけお会いしたことがある現地のオーナー系中小企業です。
タイでも中小企業は、日本と同じくほとんどオーナー企業です。
その企業の事務所を初めて訪問したのですが、面白いことがたくさんありました。
以前、その会社の本社を訪問した時もそうだったのですが、
タイの企業の事務所には「小さな子供」がいることが多いのです。
学童年齢ではなく、３才から４才くらいの子供です。
みんなその会社の経営者の子供です。
自分の子供を、事務所まで連れてくるのです。
日本ではそのような小さな子供が、
オフィス内をうろうろすることはまずないと思いますが、
タイではよく見かける光景です。
タイ人は、日本人よりも、子供をかわいがるのだそうです。
日本人も、もちろん子供が大好きだと思うのですが、
タイ人は、日本人以上に小さな子供が好きみたいです。
タイ経済は、今後も間違いなく発展を続けるでしょうから、
特に子供をターゲットしたビジネスはとても有望です。
タイ出張中にテレビを見ていても、
日本のアニメ、戦隊もの、おもちゃのコマーシャル
などが満載でした。
子供を対象にした、タイのテレビ局が製作した英語の番組までありました。
タイに限った話ではありませんが、親たちは子供には投資を惜しみません。
教育、子供むけの食品、衣料などはますます有望と思われます。
東京の展示会で色々話をしていたら、
そのタイの取引先からは「信用」とか「信頼」という言葉が頻繁にでてきました。
英語でいうと「Trust」です。
日本サイドの取引先が、
そのタイの企業のメリットになることを、
約束通りに誠実に実行した事があったのですが、
その事にくだんのタイ人経営者は大変感銘を受けたらしく、
ビジネスでは「信頼」が大切であり
「信頼」をお互いに維持するために契約を遵守するのだ、
というようなことを言っていました。
ビジネスにおいて「信頼」は、古今東西どこでも大切なのですが、
私の経験では、やはり欧米でのビジネスでは、どちらかというと、
契約条項や支払い条件などのterms and conditionsが重要視されます。
一方、アジア系のビジネスパーソンは
「信頼」、「義理」、「面子」といった精神面を
より重要視する傾向にあると思います。
もちろん、「利益」や「売り上げ」を無視する
というわけではないのですが、
契約条項の細かいところにこだわるより、
「信用できる人物か」
「おれの課題を本当に親身に解決してくれるか」
といった本質的な部分を重視します。
お国柄といえばそれまでですが、
海外ビジネスでは相手により
「商談の進め方」「契約条項の取り決め方」
なども柔軟に対応する必要があるということです。
中国では、
契約書はほんの商売の始まりだ
（逆にいうと契約書があってもあまり効力はない）
ともいわれます。
そのあたりの距離感は、
それぞれの取引先の特性に応じて決めるしかなく
経験がモノをいう世界です。
商品・技術 海外大ヒット化コンサルタント
フォワード・インターナショナル株式会社
代表取締役 山本利彦
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