公的機関の支援 活用法
関東地方も梅雨入りしましたね。
私は寒いのが苦手なのでこれから暑くなるのは楽しみです。
以前も書いたことがあるのですが、
今週は公的な機関による海外ビジネス支援についてお話したいと思います。
読者の皆様の中にも、海外展開にあたり
公的機関が提供するサービスを活用されたことがある
企業様もあるのではないでしょうか。
自治体、ジェトロ、商工会議所などがサービスを提供しています。
もし自社に適切なサービスがあれば、活用することをお勧めしますが、
その際、注意事項があります。
まず公的機関は実務は全くできません。
実務面の支援を期待するのは無理なので
その点は割り切って考える必要があります。
他には、公的な機関は実際のビジネスの経験がないため、
普通の企業が考える常識的なベースを期待できないことが多いです。
(いわゆるお役所仕事というやつです)
また、公的機関もビジネスをプロモートする意志はあるのですが
民間企業が考えるような「売上」とか「利益」といった概念が
不足しているケースも多いので、
面談した数とかアポの数とか
売上には必ずしも直結しない指標で物事の成否を判断することも多いです。
(極端にいうと
単に展示会の来場者数が昨年を上回ったので成功した、といった判断をします)
事務面では色々な書類、エビデンスを残す必要があり、
多くの報告書を求められます。
「え、そんなことまで報告しないといけないの?」
と思うようなケースも多いと思いますので、
特に公的な助成金、補助金を狙う場合は覚悟して臨む必要があります。
一定の助成金があっても、
そのようなアドミニストレーションに多額のコストがかかりますので、
結局割に合わないと判断する企業も多いのが実体です。
また、どうしても提供するサービスに制限が多いです。
例えば公的な支援は「商品ごと」に行われることが多いので、
(会社全体ではなく)
承認された商品の助成はOKだが、同じ会社の商品であっても、
承認された商品でなければ助成はない、というようなことがおこります。
チラシなども商品ごとにいちいち分けないといけないので
(認可された商品とそれ以外の商品)
実務上は対応に苦労します。
実際に過去に展示会の支援を公的団体から受けたある企業が
追加で申請になかった商品を展示しようとしても
その商品は申請書になかったので展示しないでくれと言われるなど
非常に面倒なことが起きたことがあります。
当社もジェトロから輸出有望案件専門家として任命を受けて、
ジェトロにアドバイスをしておりましたので
そのような事実を批判するつもりはありません。
報告書の細かさなどは、
税金を使って助成を受ける訳ですから 当然のことかもしれません。
私が申し上げたいのは、
安易に公的な機関の支援を受けると、
かえってうまくいかないケースもこれまで見てきましたので
単に費用面だけではなく、
全体感をもって有効かどうかをよく考えてください、ということです。
いずれにしても、
公的機関の支援だけで、すべての業務プロセスをカバーするのは不可能なので、
公的機関の支援と、当社のようなプロフェッショナルサービスを
組み合わせるのが良いのではないかと考えます。
商品・技術 海外大ヒット化コンサルタント
フォワード・インターナショナル株式会社
代表取締役 山本利彦
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