中国経済低迷の余波はこんなところにもでている
カテゴリ:海外情報
皆様ご案内のとおり
年初から世界の株価が大きく下落しております。
年初以来中国は約20%、日本株は約10%、米国株は約8%下落です。
テロ、原油安など様々な要因が挙げられておりますが、
少なくとも日本に関しては原油安は当てはまりません。
日本は原油の輸入国ですから、
間違いなく経済にはプラスに働くからです。
日本株は外国人が売っていると言われており、
これはアベノミクスへの失望売りが一番の要因です。
世界全体としては、
やはり中国経済の低迷が最大の要因となっています。
原油先物のここ10年のチャートは以下のとおりです。
(クリックすると拡大できます)
折れ線グラフが価格の変化、下の棒グラフは出来高です。
原油価格は、
リーマンショック前は140ドルを越えておりましたが、
現在は30ドルを下回り、当時の5分の1くらいの値段まで
下落していることがわかります。
実は中国経済の低迷は、
これ以外にも様々なところに影響を与えています。
先日ニュースをチェックしておりましたら、
国際ゴム相場が6年ぶりの安値をつけているとのこと。
金属相場も下げております。
なぜゴム相場が下落するかというと、
自動車のタイヤ市場が影響を与えているのです。
タイヤは天然ゴムと合成ゴムを混ぜて製造します。
合成ゴムの原料は石油製品であるナフサです。
つまり原油安により、
タイヤ原料としての合成ゴム価格が大きく下落し、
それに引っ張られるかたちで
天然ゴム相場も暴落しているとのからくりです。
アジアでいえばタイ、マレーシアが天然ゴムの大生産地ですから、
これらの国、産業に関わるお仕事をされている方は
取引先の信用情報をより丁寧にチェックすることをお薦めします。
中国の不景気は、他には金属類相場にも影響を与え
先日住友商事はニッケル開発事業で770億円の
減損を計上すると発表しました。
私は昨年から、
中国経済は相当悪いと警鐘を鳴らしてきましたが、
現実のものになってきました。
世界先進国で、
唯一金利を上げることを実行した米国経済にも
かなりのダメージを与えると思われ、
世界経済の更なる下振れリスクを
警戒したほうがよさそうです。
ただし個人的には、
アメリカ経済はまだまだ腰が強いと思っており、
全面的に弱気になるのは時期尚早と思っています。
**********
日常のおもしろ話、書評などをブログで発信しています
社長ブログ
こちらもお読みください
**********
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
最新の海外ビジネス情報を毎週配信!
メルマガ登録はこちらからご登録ください
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=