海外進出の正しい手順
カテゴリ:海外ビジネスのヒント
「山本さん、現地の会計士さんをご紹介して頂くことは可能ですか ?」
先日ある中小メーカーの社長さんと面談した際に問いかけられた質問です。
アセアンのある国に進出を検討されており相談したいとのことでした。
初めての海外進出の取り組みということですが
冒頭の質問にはかなり違和感を覚えました。
会計士、弁護士、通訳などは、
海外ビジネスを進めていく中で
当然必要になってくる専門家です。
ただし、海外ビジネスでこれらの専門家が必要になるのは
かなり先の話です。
英語ができない社長さんが
通訳の心配をする気持ちはわかりますが、
その心配をするのはずっと後でいいのです。
そのような枝葉末節を
初期段階で心配するのは少しピントがずれています。
では、海外進出の経験がない企業が
初期段階ではどのようなことを気にかければよいでしょうか?
それはビジネスで一番大切な「顧客の開拓」です。
顧客がいないと日本でも海外でも継続的にビジネスを行うことは不可能です。
当たり前といえば当たり前と思いますが、
海外ビジネスとなると不思議にこの視点を持たない経営者を
数多く見てきました。
現地事務所、駐在員の生活環境、現地社員の給料なども
将来的には重要なファクターとなりますから、
無視してよいとは言いませんが、
そもそも売上が上がらないと
現地に駐在員を置くこともできません。
そしてその「顧客の開拓」にとって最も有効な手段が
「海外の展示会に出展すること」です。
展示会は自社の商品・サービスの評価を
現地の人間から直接受けることができる貴重な場となります。
現地で
インタビューを伴う消費者調査を行うことももちろん可能ですが、
当然一定の時間と費用がかかります。
展示会ではある意味、無料でユーザーの評価を直接得ることが
できるわけですから、利用しない手はありません。
また、展示会にはもうひとつ重要なメリットがあります。
それは代理店の発掘です。
大多数の中小企業は、
経営資源の関係から自社で直販することが困難ですから、
その経営資源不足を補う意味で
現地の代理店、エージェント、合弁相手などの
「パートナー」の存在が必須となります。
展示会はそういった「パートナー」発掘にも絶大な効果を発揮します。
番外編として
展示会の隠れた効果として
「自社製品の可能性がないことがわかる」
ということもあります。
だらだらと海外進出に取り組むより
展示会に思い切って出展し、
3-4日で自社製品の可能性を
テストするほうが、意志決定が圧倒的に早くなります。
そして可能性がない、
とわかったら撤退すればよいのです。
(但し、一回だけで判断するのは危険なので2-3回は継続出展することをお勧めします)
一方、「顧客の開拓」という視点を持てば
事前の「市場調査」の重要性も
理解できるのではないでしょうか。
中小企業の製品、サービスはニッチなものが多いですから
日本で得られる情報だけで調査を行うことは非常に困難です。
市場にどれくらい受け入れられて
どのようなプレイヤーや競合が存在しているのかを
ある程度事前に調査しておくことで
進出のための戦略構築(仮説構築)が比較的容易になります。
よくある話なのですが、
最近アセアンの経済が伸びているから
自社の製品はアセアンでも売れるだろう
といった程度の仮説のレベルでは
やはり緩すぎるのです。
「市場調査」と「海外展示会への出展」
を実行することで
御社の海外進出における成功確率は
確実に高まります。
あなたはどんな手順で海外進出に取り組みますか?
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